コードブルー3・ネタバレ9話「運命の1時間」

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ここではコードブルー3・9話ネタバレについて紹介しています。

 

コードブルー3の9話が9月11日に放送されました。

 

チームとして成長してきた救命でしたが、それぞれに新たな道が…。

 

そして優輔くんに移植のチャンスが。

 

ここでは、9話の内容をネタバレで紹介したいと思います。

 

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コードブルー3・9話キャスト

 

藍沢耕作: 山下智久
白石恵: 新垣結衣
緋山美帆子: 戸田恵梨香
冴島はるか: 比嘉愛未
藤川一男: 浅利陽介

名取楓馬: 有岡大貴(Hey! Say! JUMP)
灰谷俊平: 成田凌
横峯あかり: 新木優子
雪村双葉: 馬場ふみか

緒方博嗣: 丸山智己
橘優輔: 歸山竜成

山田明郷
渋谷謙人
成田瑛基
横山真史
上松大輔
田邊和也
林大樹
平子悟
斉藤悠
河本千明
中島愛里
日野出清

井上宣顕: 滝藤賢一

西条章: 杉本哲太

三井環奈: りょう

新海広紀: 安藤政信

橘啓輔: 椎名桔平

 

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コードブルー3・9話ネタバレ・オープニング


 

緋山「うん。お昼に。いつものとこで大丈夫?うん。分かった。じゃあ後でね」
白石「声が違う」
緋山「う〜っ、白石!いたの?」
白石「うん。整形外傷のデータベース使いたくって」
緋山「ふ〜ん」
白石「緋山先生幸せそう」
緋山「えっ?」
白石「付き合ってるんでしょ?緒方さんと」
緋山「いいや、まだそんな。一緒に食事したりしてるだけだし」
白石「ふ〜ん。よかったね、救命に来て一つでもいいことがあって」
緋山「いやホントよ。彼氏ぐらいできないとやってらんないよ、こんなとこ」

(優輔の病室)

優輔「お母さん」
三井「うん?」
優輔「天国ってある?」
三井「あるかもね」
優輔「僕は行ける?何言ってんの?疲れた。ごめんねお母さん。僕もう疲れたよ」

(廊下で橘と三井)

橘「大丈夫だよ。今までだって弱音を吐くことなんてあったろ」
橘「お前が聞いてくれてそれで優輔は落ち着くんだ」
疲れたって言ったの。初めてよね」
橘「分かってる。もう悠長なことを言ってる時間はない」

(バイブレーターの音)
「もしもし」

横峯「横峯です。急患が3人来ます。初療室までお願いできますか?」
橘「分かった。悪い。また後で来る」

(初寮室)

冴島「両角孝平さん33歳。骨盤骨折血圧。90の56。過去の事故で胸髄損傷下肢にまひあり。車いすラグビーの選手です」
灰谷「現場でT−POD装着しました」
藤川「この間のパラリンピックにも出てた人だよ。ハーフタイムのウオーミングアップで車いすごと階段から落ちたらしい」
白石「頭も打ってるかも。頭部CTオーダーして」
横峯「すぐ行けます。トラウマスキャンもオーダーしておきました」
白石「ありがとう」
藤川「骨盤の固定するよ」
雪村「はい」
橘「立て込んでるな。あと来るのは?」
白石「高所転落の患者です。成田中央病院から転院搬送されてきます」
白石「そっちどう?」
名取「こっちは胸部の減張切開終わりました。ICUに移します」
藍沢「気道内圧は?」
名取「平均で20まで下がりました」
藍沢「それでいい。尿量に注意しろ」
名取「分かりました」
緋山「福本美代さん62歳。頭部CTは撮ってる。右前頭葉に脳挫傷あり。左足のデグロービング損傷がひどい。移します」
藍沢「頭より足が先だ。切断は避けたい」
橘「左膝窩動脈にシャントを入れて血行再建だな」
緋山「人工血管使いますか?」
橘「対側のサフェナでいいだろう」
緋山「分かりました」
横峯「頭の方はどうしますか?損傷はびまん性だ。ICPセンサーを入れて様子見る。脳外に応援頼んだ方がいいですね」
白石「西条先生」
西条「若い連中がみんなオペに入っててね。部長が一番暇ってわけだ。えっと…こっちか」
藍沢「びまん性損傷で脳ヘルニアの傾向あり。ICPセンサーの挿入お願いします」
西条「了解。左側頭葉に入れる」

(患者の搬送が終わった初寮室)

白石「ICU3名お願いします」
橘「覚えてるか?数カ月前にさ、似たような患者が3人運ばれてきたろ。ちょうど緋山が戻ってきてくれた最初の日だ」
白石「高所転落とマンション火災の熱傷。それと、あのときは心筋梗塞の女性でしたね」
橘「うん。3人のうち1人しか助けられなかった。2人は亡くなった。でも…、今日は3人全員救えた。白石のおかげだよ。お前がみんなを引っ張ってくれたから。いいチームになってきた」
白石「いえ。みんなのおかげです」
橘「うん。お前らしいな。お疲れ」
白石「お疲れさまです」

(白石のナレーション)
1秒でできることなんか高が知れてる。
でもそれを3600個積み重ねると1時間になる。
1時間あると何が起きるか。

(病院の庭)

緋山「ごめん。あの後3人も患者が来ちゃって」
緒方「悪いね、忙しいところ」
緋山「どうしたの?」
緒方「ちょっとね。言わなきゃいけないことがあって」
緋山「何?やだ。重い話?」
緒方「いや…。そんな大げさなことじゃないんだけどさ。その…」

(バイブレーターの音)
緋山「ごめん。竹内先生お電話しようと思ってたんです。センター長に就任されたって。おめでとうございます」

(事務室に名取の父親がいる)
将馬「おう。3人患者が同時に来たんだって?救命はやっぱり大変だな」
名取「何の用?」
将馬久々に会って「何の用?」はないだろう」
名取「父さんが突然来るときはたいていろくなことないから」

(廊下)
藤川「フフフフ…」
冴島「ご機嫌ね」
藤川「何か充実感っていうかな、今日は特に。朝から全員助けられたからさ」
冴島「ほっとするよね」
藤川「だよな」

(白石のナレーション)
1時間あると何が起きるか。その1時間は時に人生すら変える」

(病院の庭)
緋山「はい。ありがとうございます」
緒方「何?どうした?」
緋山「医局長だって。いや、周産期医療センターで今度トップになる先生。ずっと同じ研究チームで指導してもらってた人なの。それで私に戻ってこないかって。しかも医局長として」
緒方「そうか!よかったな!やっぱり見てる人は見てんだよ」
緋山「うん…」
緒方「どうしたの?もっと喜んだらいいじゃない」
緋山「そうだね。…ごめん。話あるんだよね?」
緒方「「ああ…。またにするよ。よかったな」
緋山「ありがとう」

(事務室)
将馬「お前うちの病院に戻れ」
名取「ほらやっぱり」
将馬「別に悪い話じゃないだろう。大学病院は臨床を学ぶには最適だが病院経営までは教えてもらえない。お前現場ではそれなりに優秀なんだろ?だったら俺の手元に置いてうちの病院のことを教えた方がいい」
名取「相変わらず人をその気にさせるのがうまいな。針刺しで騒ぎになったこと聞いたんでしょ。それとも事故の報告読んだ?これ以上名取颯馬という名前で不本意なことが起きるのが嫌なだけだってことはよく分かってる」
将馬「お前も相変わらず察しがいいな」

(廊下)

冴島「いつまでフライトドクターを続けるの?」
藤川「えっ?ちょ…何だよ突然」
冴島「けさの灰谷先生見てちょっと怖くなった。事故で傷ついて立ち直れてない。みんな何があってもおかしくない。今度有毒ガスを吸って意識不明になるのはあなたかもしれない。…ごめんなさい。忘れて」

(倉庫)

雪村「横峯先生の担当でしょ」
横峯「担当って…患者じゃないんだから」
雪村「けさのフライトで藤川先生に気付かれちゃったんだって。ヘッドセットのこと」
横峯「私ヘリ一緒に乗ってないから状況分かんないもん。そっちが聞いてあげなよ」
雪村「いや…」
横峯「私だって嫌だよ」
灰谷「ごめん。一人にしといてほしい。ちゃんと考えたいんだ。この先もフライトドクターを続けるかどうか」

(廊下)

橘「うちって今貯金幾らある?優輔はホントによく頑張ってる。死の恐怖を突き付けられての3年だ。大人だって耐えるのは容易じゃない。体もそうだけどこれ以上心が持たない」
三井「海外での移植?私も同じこと考えてた」
橘「もう限界だ」

井上「橘!移植ネットワークから連絡が入った。14歳の脳死だ。両親も臓器提供を了承している」
橘「順位は?」
井上「リストのトップは優輔君だ。…よく頑張ったな」
橘「ありがとう井上。お前のおかげだ。あいつがここまで持ったのは」
井上「いいから急げ。1時間以内に移植受け入れの返事をしなきゃならない。優輔君に伝えてこい」

(白石のナレーション)
人生を左右する1時間」
それはいつだって不意打ちで私たちに衝撃を与える」

(ICU)

西条「藍沢。トロントにはお前を推薦することにした。何だよ、うれしくないのか?辞退するとか本気じゃないだろうな?」

(白石のナレーション)
そしてその1時間は必ずしも幸せを運んでくるとは限らない」

(優輔の病室)
優輔「お父さん、お母さんごめんね。心臓はいらない。移植は受けない」
橘「どういうことだ?優輔」
三井「理由を教えて」
優輔「言いたくない」
橘「言いたくないじゃないだろう。移植を受けなきゃ死ぬんだぞ。理由を言えないなんてあるか!
三井「あなた」
橘「いいか。移植すればベッドから起き上がれるんだぞ。お母さんと一緒に外も歩けるんだ。友達とも遊べるんだよ」
三井「優輔、お願い。移植を受けて」
(深呼吸)
優輔「ごめん。僕は移植を受けない」

オープニングへ

 

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コードブルー3・9話ネタバレ・優輔が移植を受けない理由は?

(廊下)

井上「15時までに移植ネットワークに連絡しなければ心臓は待機リストの2位の患者の所に行く」
三井「移植後の生活を想像して嫌がってんのかしら」
井上「確かに。移植してからの人生の方が長い。免疫抑制剤の投与やそれに伴うがんのリスク。移植がうまくいっても普通の子供よりもずっと過酷な人生が待ってる。でも、それも生きていてこそだ。優輔君は強いし賢い。ただ、大変だからっていう理由で両親との別れを選んだりするとは思えない。あと50分ある。優輔君としっかり話せ。何としても移植手術を受けさせるんだ」

(ICU)

白井「CTのボーンイメージ気になる?」
藍沢「いや…」

豊田「両角」
両角「試合どうだった?」
豊田「平野が3ゴール挙げた。勝ったよ」
両角「そうか。あ〜、よかった」
豊田「何だよ。結局お前は無得点だぞ、この試合」
両角「チームが勝てればそれでいいんだよ」
豊田「昔のお前からじゃ考えられないな」
両角「そうか?」
豊田「まあいい。とにかく12月までに治せ。エース不在じゃ日本選手権は戦えない」
両角「ああ。任せとけ」
豊田「よろしくお願いします」

白石「すごいですね。7年連続日本一なんですよね、両角さんのチーム。そこのエースって」
両角「いやいや。ああ言ってくれてますけど、もうエースって言われるのも何だか…。年ですよ実際。あっいや…。でもねそのおかげで、やっとチームに貢献できるようになったんですよ。昔は俺にパスよこせ!どうにかしてやるからって、そんなプレーばっか。今はパスを出す面白さも覚えた。仲間のよさを引き出す楽しさも知った。今はチームでプレーするのが楽しい。これからなんですよ、俺は。だから先生早く治してください」
白石「はい」

(優輔の病室)

橘「優輔、どうしてなんだ?せめて理由を聞かせてくんないか?お父さんに言いにくいならお母さん。井上先生でもいい。お前の不安をみんなで解決してあげたいんだ」
優輔「お父さん」
橘「うん」
優輔「僕ね、前に学校で<将来の夢>っていう作文を書いたんだ」
橘「うん」
優輔「お医者さんになりたいって書いた。困っている人がいたらぐいぐい手術してみんな助けちゃうような。そんなお父さんみたいなお医者さんになりたいって。僕ね、お父さんが好きなんだ」
橘「なら何で…。どうして移植を受けてくれないんだ?」
優輔「お父さんが大好きだから。僕が心臓の病気になって、お父さんは変わった。僕と同じ年くらいの子供がケガしたって聞くと詳しく調べたり新聞の隅に載ってる子供の死亡記事を探したり。…お父さんは他の子供が死ぬのを待つようになった。今回移植してもうまくいかなかったら?また次の移植を待つ?」

(長い間)

優輔「僕が死ねばお父さんは元のお父さんに戻れる。僕の大好きなお父さんに戻れる。僕は移植を受けない」

(スタッフステーション)

藤川「おっ聞いた?優輔君移植受けられることになったって」
藍沢「ああ聞いた」
白石「よかったよね」
藤川「今日はホントいい日だな。患者は全員助かるしドナーも見つかるし」
緋山「あのさ私もちょっといいことあったの」
白石「何?」
緋山「周産期医療センターに戻ってほしいって言われたの医局長として」
藤川「医局長!
緋山「どう思う?うん」
藤川「医局長っつってもあれだろ?雑用が多いだけのポジションだろ?」
緋山「正直驚いてる」
藤川「でもいいな。何とか長とか何とかリーダーとか」
冴島「ちょっと!邪魔しない」
白石「そっか。おめでとう」
緋山「いいの?」
白石「うん。当たり前でしょ。緋山先生がやってきたことが認められたんだよ。私もうれしい。おめでとう」
緋山「や〜そっか。よかった。この日のためにフェロー鍛えておいて」
フフッ」
藤川「何言ってんだよ。お前が面倒見てたのは名取ぐらいだろ」
あと2人まだ名前も覚えてねえんじゃねえの?」
緋山「覚えてる。灰谷と横田」
藤川「…」
白石「フフッ。とにかくこっちは大丈夫。みんな成長してくれてるし」
緋山「ありがとう」
藤川「まあ藍沢もいるしな。あっお前はトロントか。あれ?もしかして決まっちゃった?トロント行き」
藍沢「俺は行かない」
藤川「えっ何で?行かないでどうすんだよ?」
藍沢「救命に残る」

(ICU)

藤川「藍沢、らしくないよな。トロント行き断るなんてさ」
白石「そうね」
藤川「あいつ意外と救命のこと心配してくれてるのかもな」
白石「でも救命に来たのは頭部の症例数稼ぐためって言ってたし。それに救命は今はちゃんと機能してる。フェローたちも育ってきた」
藤川「藍沢の目からしたらまだまだだろ。灰谷も本格復帰はしばらく無理そうだしな」
白石「えっ?」
藤川「終わりましたよ」
白石「どうして?さっき両角さんの現場診療だってちゃんとできてたでしょ?」
藤川「いや…。けさのフライトでな、あいつ現場に無線連絡できなかったんだよ」
白石「どういうこと?」
藤川「ヘリの事故。今でも自分の無線が引き金になったと思ってる。ヘッドセット着けてしゃべろうとしたらガタガタ震えだした。復帰してからもずっと症状はあったらしい。PTSDだろうな」
白石「そっか。気付かなかった。じゃあ無理に乗せるのはよくないよね。ちょっと本人と話してくる」
藤川「はるかもさ…。俺に何かあったらって不安になってる。最近特に色々あったからさ」
白石「そう」
藤川「俺にフライトドクターやめてほしいっぽいんだ。どこまで本気か分からないけど」
白石「冴島さんは田沢さんのことや流産の件もあったから…」
藤川「自分はあんな死にそうな目に遭ってるのにフライトナース続けてるくせにな」
白石「自分が傷つくよりも大切な人が傷つく方がつらいのよ」
藤川「参ったよ。愛されちゃってっから」
白石「何?のろけ話じゃない」

(ミーティングルーム)
灰谷「精神科に行ってカウンセリングも受けてます。自分でも克服したいっていう気持ちはあるんです」
白石「うん。やるべきことはやってると思う」
灰谷「でも、いざ現場とやりとりしようとすると体も口も動かなくなる。このままじゃ…。また取り返しのつかないことをしてしまうかもしれません。すいません。ヘリ担当から外してください。お願いします」

(両角のCTのレントゲンを見る藍沢と新海)
藍沢「14年前の胸髄損傷のときに頭蓋骨も骨折してる。そのときの骨折線がSSSを横断してる」
新海「確かに小さな出血にも見えるな。だが、これだけでSSSからの出血を疑うのは考え過ぎじゃないか?」
藍沢「そうか」
新海「とは言ってもお前はもう俺の言うこと信じられないか」
藍沢「そんなことはない」

(携帯の音)
藍沢「どうした?」

(ICU)
雪村「両角さん分かりますか?両角さん!5分前に突然意識を失いました。サチュレーションも低下しています」
新海「瞳孔不同だ。脳出血してるかもしれない。出血がお前の読みどおりなら止血は難しいな」
藍沢「それでも頭を開けるしかない。挿管してオペ室に運ぼう。SSS直上の頭蓋骨は残して開頭する」
新海その骨にテンティングしてくれ」
新海「分かった。多めにやる。もし駄目ならパッチグラフトを使う」

(オペ室)
脳白石「出血って?骨盤骨折だけだったでしょ?」
藍沢「14年前の事故が原因だ」
当時保たれていたSSSの癒着が今回の骨盤骨折の衝撃で剥がれた」
白石「えっ?」
新海「当時は幸い損傷部位が自然にふさがってたんです」
白石「でもSSSってことは…」
新海「一度出血すると止めるのは不可能に近い」
雪村「血圧低下しています」
新海「駄目だ。やっぱり止まらない」
藍沢「脳の前半分は諦めよう。モスキート」
雪村「はい。白石、トロラールベイン避けて支えてくれ」
白石「分かった。鑷子」
雪村「はい」
白石「脳が腫れてきた」
新海「内減圧する。マイクロクーパー」
雪村「はい」

(心電計の警告音)

(オペ室の外)
新海「このケースはやりようがない。しかたがなかったんですよ」
白石「さっきまでトレーニングしてて次のパラリンピックにも出るつもりだったのに」
新海「皮肉ですよね。障害を乗り越えてここまで来たのに。14年前の事故の日から彼が今日死ぬことは決まっていた」
白石「悔しい」
藍沢「必要以上に責任を感じることはない。医者ができることは限られてる」
新海「ハッ。その言葉、理解すべきはお前だろう。患者のことで必要以上に責任を感じてるのは誰だ?」

 

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コードブルー3・9話ネタバレ・橘が移植を決意する

(病院の外)
井上「つらいのは分かる。だがお前まで迷ってどうする。約束の時間まであと10分だぞ」
橘「分かってる。分かってるよ」

(エレベーター)
緋山「お疲れさまです。よかったですね。ドナー見つかって。これから転院搬送ですか?どうかしたんですか?」

(エレベーターの外)
緋山「そんなの真に受けてどうするんですか?今すぐ移植承諾の連絡をすべきです。今回逃したらまたいつ臓器が見つかるか分からないんですよ!?」
橘「分かってるよ!そんなことは俺たちが一番よく分かってる。でもな、実際に移植を受けるのは優輔なんだ。移植後も厳しい治療はずっと続く。人の命をもらったという責任も重い。その上あいつがずっと後悔したまんま生きていくって思うとあまりにもつらい」
緋山「何言ってるんですか?親が子供を信じなくてどうするんですか?私が患者の家族に訴えられたとき何て言ってくれたか覚えてますか?患者が怖くてどうしようもなかった私に、言ってくれたんです」
『逃げるな。オペをしろって』あのとき橘先生は私以上に私のことを信じてくれました。優輔君もいずれ必ず理解します。橘先生の気持ちを」

(廊下)
橘「井上移植ネットワークへ連絡してくれ。移植を受ける」
井上「優輔君は受け入れたのか?」
橘「俺がそう決めた」
井上「分かった」

(ヘリへ搬送する)
優輔「お父さん待って」
橘「お願いします」
優輔「お父さん。お父さん!

(ヘリの中)
橘「いいか、優輔。よーく聞いてくれ。お父さんな、優輔があんなふうに考えてるなんて想像もしなかったよ。気付いてやれなくてごめんな」
優輔「…」
橘「それとうれしかった。優輔がお父さんのことを大好きだって言ってくれて。でもな、お父さん嫌われたっていいんだ。優輔が移植を受けてくれるなら。優輔がお父さんのことを好きだって言ってくれたのと同じくらい、お父さん、優輔のことが大好きなんだ」
優輔「…」
三井「…」
橘「だから嫌われたっていい。優輔が生きていてくれるんならそれでいいんだ。お父さんは無理やり移植を受けさせる。だから優輔が気に病むことはない。誰かの心臓をもらったおかげで生きてるとか自分を責める必要はない。お父さんが優輔に生きていてほしいから…。移植するんだ」
(涙をながす優輔。優輔と頭を合わせる橘)

(事務室)
井上「お願いします」
緋山「はい」
井上「ひょっとして君かな?橘が言ってた。救命の若いやつに背中を押されたって。緋山先生か」
緋山「はい」
井上「あいつ感謝してたよ。ああ…それと俺も。優輔君は親友の息子だが同時に俺の大事な患者でもある。ありがとう」
緋山「いえ」

名取「よかったですね」
緋山「ホントよかった。これで移植受けられるわ」
名取「いや…それもそうですけど、緋山先生のことです」
緋山「うん?」
名取「正しく評価してくれる人がいてくれたんですね」
緋山「何の話?」
名取「親父に聞いたんです。青南周産期医療センターの竹内先生親父の2個下で研修医時代から仲がいいんですよ」
緋山「何?あんたの方が先に知ってたの?」
名取「緋山先生はちゃんと評価されるべき人だと思います」
緋山「どうしたの?殊勝なこと言っちゃって」
名取「俺親父の病院に戻ります。息子が針刺し事故で迷惑かけちゃったから」
緋山「あんなの大したことじゃない…」
名取「大したことなんです。親父にとっては。ほんのささいなミスでもよくないことで名取の名前が出るのは許せない。いいんです。緋山先生がいないならここに未練はないです」

(立ち上がる名取)
名取「行くんですよね?周産期医療センター」
緋山「行く。医者続けなさいよ。あんたは自分が思ってるより医者に向いてる」

(病院の庭)
緒方「どうした?いい話の後なのに沈んだ顔して。何かあった?」
緋山「名取がさ…」
緒方「名取先生?」
緋山「名取がね…。ハァ…。ごめん何でもない。いいの、いいの気にしないで。それよりさこんなのありかな?」
(地図を見せる緋山)
緋山「転院先のリハビリ病院。どうせだったら青南周産期医療センターに近い所がいいなって。2つあったの」
緒方「どっちにも行けないな」
緋山「そうだよね。まだちゃんと付き合ってもないのに重過ぎだわ。ごめん先走った」
緒方「そうじゃないよ。俺、この1週間すげえ楽しかった。緋山先生と飯食ったり色々話したり。この体になってから一番ハッピーな1週間だったよ」
緋山「何?急に」
緒方「先のことも考えられるようになったし。でもさ、そしたら近い将来同じことになるなって、ふと思ったんだよね」
緋山「同じことって?」
緒方「俺はバカなケガをして店を大きくするっていう、かみさんの夢を奪った。好きな女の夢を二度も奪いたくない。障害がある俺と一緒にいたら夢を追うどころじゃなくなる」
緋山「何カッコつけてんの?それとも不幸自慢?だとしたら寒過ぎるんだけど」
緒方「またそんな言い方して。そんなふうに思ってないことは分かってる。緋山先生は根っからの医者だろ?24時間患者のことを考えてる自分が好きだろ?」
緋山「そんな人のことを医療バカみたいに言わないでよ」
緒方「分かるんだよ。俺も料理バカだったから。俺も24時間料理のことを考えてる自分が好きだった。だから分かる。いずれ緋山先生は俺と一緒にいる時間が楽しくなくなる。もったいないって思うようになる」
緋山「何でそんなこと言うの?私がどう思うかなんて分かんないでしょ?」
緒方「分からない。けど、もしそうなったら俺が耐えられないんだ。もう会うのはよそう」

 

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コードブルー3・9話ネタバレ・白石が藍沢を説得する

(チームメイトたちのすすり泣く声)
(チームメイト)両角さん…」
(チームメイト)両角…」
豊田「どうせあいつはずいぶん前に死んでた。チームワークとか献身的なプレーとか。そんなつまらないものを身に付け始めたときにあいつは死んだんだ」
チームメイト「豊田、お前何言ってんだ!?」
チームメイト「両角がいたからうちは日本一になったんだぞ!
豊田「エースっていうのは!わがままで自分勝手じゃなきゃ駄目なんだ。とがり続けるっていうのは精神的にも肉体的にもきつい。だから大抵の人間は丸くなる。それを成長とか大人になったとか耳障りのいい言葉でごまかす。自らの挫折、他人の痛み、そんなものを知って、それでもとがっていられる人間はそう多くはいない。あいつはそんな人間の一人だった。俺たちが両角を殺した。チームに貢献してくれと頼んで。エースとしての選手生命は俺たちが絶ったんだ。あいつは優し過ぎた…」
(チームメイトたちのすすり泣く声)

(ヘリの前)
白石「奏さんのことで責任を感じるのは分かる。でも、それでトロントに行かないのは違うと思う」
藍沢「彼女は今1日のほとんどをリハビリに費やしてる。ただ普通の生活を送るためだけのリハビリだ。もう一度夢を追い掛けるためのリハビリじゃない。このまま俺だけが夢を追うわけにはいかない。それにお前は大丈夫なのか?冴島のこと藤川から聞いた。緋山はいなくなるし、藤川も家族のことを考えたらこの先救命にいるかどうか分からない。自分の心配をしろ」
白石「同情で残られても嫌。今あなたのキャリアを奪ったら私藍沢先生に何も言えなくなる。それって近くにいても遠くなる。そんな関係は嫌」
藍沢「…」
白石「藍沢先生ってそんなだった?9年前のあなたは違った。誰よりもいい医者になる。そのためなら周りとの摩擦もいとわない。そこに私たちは憧れた。何かのせいにして楽な道を選んだりしないでほしい。藍沢先生がいなくったって私たちはちゃんとやれる。…違う。あなたがいない分強くなろうとする。きっと、奏さんだってそう。あなたはトロントに行くべきだと思う」

(白石のナレーション)
数カ月前はこのチームでやっていけるのかと悩んだ」
今はこのチームでやっていきたいと、強く思う」
だけどほんの1時間で全てが変わってしまった」
私の大好きなチームはあの1時間でバラバラになってしまった」

 

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コードブルー3・9話ネタバレ・運命のドクターヘリ要請

(救命の電話)
白石「翔北救命センターです」
男性「千原消防よりドクターヘリ要請です。千葉新都市地下鉄開通前の線路内にて崩落事故発生。負傷者多数です。子供も含まれているようです」
白石「子供?開通前ですよね?」

(ヘリが向かう)
白石「ヘリが戻ったら私も行きます」
緋山先生と名取先生もお願い」
緋山「分かった」
名取「はい」
白石「横峯先生と灰谷先生、雪村さんもその後来て」
雪村「はい」
横峯「分かりました」
橘「白石」
白石「ごめん。灰谷先生は残って」
灰谷「すいません」

(ヘリが現場に到着する)
消防隊員「こちらです。通ります」
(子供の泣き声)
消防隊員「下の線路内におりてもらえますか?重症者はここまで上げられないんです」
藍沢「分かりました」
消防隊員「お願いします」

消防隊員「通ります。足元、気を付けてください」

藤川「どうなってるんですか?地下鉄はまだ動いてないんですよね?」
消防隊員「開通を記念したトンネルウォークが開催されていたようです。一般の方が地下鉄線路内を歩いて見学するっていう」
藤川「参加者は何人ですか?」
消防隊員「300人です」
藤川「300!?」

(ヘリの中)
白石「分かった。重症者は線路内にいるのね」
藤川「コンコースまで出られてる患者は軽症だ」
後発隊に任せていいか?」
緋山「アルブミンとタグ」
名取「はい
白石「あと5分で着く。トリアージはこっちに任せて。藍沢先生と藤川先生は現場の重症者を診て」

(事故現場)
藤川「すぐに別の医者が来ます。俺も下に行きます」
救急隊員「分かりました」
藤川「はるかはここで白石の指示を待って」
冴島「行かなくていい」
藤川「えっ?」
冴島「あなたは勇敢な医者になんかならないで。危ない現場は他の先生に任せればいい」
藤川「何言ってんだよ。はるからしくないこと言うなよ」
冴島「「大切な人を失うのは二度で十分」
藤川「本気で言ってたのか」
(冴島の手をつかむ藤川)
藤川「行かないわけにいかない。俺はフライトドクターだから」

(線路内)
救命退院男性1名挟まれあり」
藍沢「奥にも患者がいる。頼む」
藤川「分かった」

(事故現場)
白石「現場に着いた。下の負傷者の数教えて」
藍沢「黒が7名赤が発見できてるだけで4名。運べる1名は今から上に上げる。残り3名はがれきで動かせない。レスキューの救助と並行して治療中だ」
藤川「すぐ別の医者が来ますから待っててください」
救命隊員「先生こちらです」
藍沢「1人は骨盤骨折でシーツラッピングを始める」
藤川「触診しますね」
藍沢「あと1人は妊婦だ」
白石「分かった。緋山先生名取先生妊婦の患者お願い」
緋山「行こう」
名取「はい。ちゃんとやりますよ。まだ救命の医者ですから」
緋山「別に心配してない」

(線路内)
藤川「搬送をお願いします。藤川です。大腿骨骨折の患者右足の変形が強かったから整復した」
白石「救出できそう?」
藤川「もうすぐで出せる。搬送は救急隊員に任せようと思う。分かりますか?あとすぐそばにもう1人いた。出血性ショックで赤タグだ。すぐには動かせないと思う」

(事故現場)
白石「お願いします。藤川先生はそのままそこでショックの治療を開始して」
藤川「了解」
白石「消防隊長」
緋山「藍沢こっちに来られる?妊婦が頭部外傷でけいれんしてる」
藍沢「無理だ。こっちも骨盤骨折でパッキング始めてる」
緋山「分かった」

(水が滴る音)

白石「赤タグの人数は?」
救命隊員「もう一度現場に確認します」
白石「搬送トリアージして順位を決めてください」
一同「はい」
救急隊員「白石先生。赤タグエリアの患者です」
白石「ありがとうございます」
藍沢「白石聞こえるか?何?地下水か何か分からないが天井からにじみ出してる。建設業者に問い合わ…」
(ごう音)
(悲鳴)

(白石のナレーション)
私の大好きなチームは…バラバラになってしまった。

最終話へ

 
 

コードブルー3のネタバレはこちら!

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→ コードブルー3・4話ネタバレ!橘の息子の命は?

→ コードブルー3・5話ネタバレ!名取が致命的なミスを!?

→ コードブルー3・6話ネタバレ!灰谷と横峯が冷凍庫に閉じ込められる

→ コードブルー3・7話ネタバレ!藍沢のトロント大辞退の理由は?

→ コードブルー3・8話ネタバレ!緋山が感染!?

 

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